競馬の鬼

新橋遊吉
グリーンアローブックス
1976.4.15 (定価580円)
状態:B

『デビューの前夜、師の浅沼調教師に、騎手としての心得を訊かれたとき「勝つことです」とズバリ答えた阿南竜二騎手は、信念通り勝負の鬼であった。初騎乗初勝利の快挙をやってのけて以来、ただ勝つことだけに専念して、いまや名実ともに一線騎手だが、その強引なレースぶりで騎手仲間から村八分扱いされ、大レース、リーディング・ジョッキーの栄誉にも縁がなかった。必勝を期した春の天皇賞に惨敗した夜、稲本騎手の娘千賀子を強引に誘い処女を奪うが、二年前に別れた有力馬主星丘謙太郎の美貌の妻恭子の再会の誘いに、千賀子のことなど忘れて、ヨリを戻す。年上の人妻の愛のテクニックは以前にも増してすばらしかったが……』
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