競馬繁昌記
佐伯光
桃園書房
1974年初版 (定価480円)
状態:B(シミ)
『頂草九郎は自他共に認める馬キチ。婦人下着メーカ0の営業マンだが、仕事はサボる、給料の前借りはするで、部課長たちの鼻ツマミである。とはいえ、世の中よくしたもので、こんな草九郎の気狂いじみた馬券狂いに金を出そうという奇特な女性も何人かいるのだ。というのも草九郎の立派な”モチモノ”にデザイナー女史、モデル嬢はイチコロなのである。ジイさんが死にかけていようが、取引がオジャンになろうが一切おかまいなく、府中、中山に狂奔する草九郎の胸中など、誰にもわかっちゃいないのだ』