シャロン・ブロンドス　訳／下山由美
ハーレクイン・スーパーロマンス
1996年初版　(定価835円)
状態：Ｂ(少しヤケ)

『馬について何ひとつ知らない歯科医の共同出資者なんて、もううんざり。リンは手塩にかけて調教してきたサラブレッド、ライトニングのことで悩んでいた。二年前ケンタッキーで見つけて、その素質を見抜き、共同出資者を探してやっと買い取った馬だった。ライトニングならきっと全米の大レースで優勝できる。そうすれば、みんな百万長者にだってなれるのに、何も知らない三人の歯科医たちは今すぐ投資の見返りを求めている。もう少し時間をかけて調教すれば……。彼らはリンの調教をやめさせようとさえしていた。リンとしてもここで身を引くつもりは少しもなかった。ライトニングこそは、わたしのたった一度のビッグチャンス。調教師として認められる、わたしの将来がかかっているのよ。すでに二人の歯科医との話し合いは物別れに終わっていた。リンは三人目のサムに会って、なんとか計画を納得させることにした』